Basic 流行のネット関連の Buzzword をまとめてみる

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はじめに †

• 今月から SaaS アプリを作ることになったが、SaaS って具体的にどういうものだか分からなかった。方式設計もアプリ設計もできない。
  • いろいろ調べたが、やはり分からない。
  • 結局、具体的な意味のない Buzzword だと思うことにした。
• Buzzword
  • その分野に明るくない人（お客様）を「なんだか分からないが新しくてスゴそう」と思わせて煙に巻くための言葉
  • マーケティング部門はそれで良いかもしれないが、開発部門が、その「なんだか分からないが新しくてスゴそう」な物を作らなきゃいけなくなる諸刃の刃
• 今ソフトウェア業界で流行している Buzzword を私なりの解釈でまとめてみた。
  • ただし、SOAP-RPC はきっちりした規格であり、コンポーネント指向はだいたい業界内で合意がとれている概念で Buzzword ではない。
  • それぞれの概念同士の関係もまとめてみようと思ったけどできなかった。
    • そもそも言葉の概念そのものが曖昧
    • その時々の古いやり方と対比させるために出てきた言葉なので、それ自体を別の時代の buzzword と関係づけることは難しい。

Cloud、SaaS、Grid †

Cloud †

• コンピュータ・システムの設計思想のみを示す
• インターネットの向こう側に、処理してくれる何かがある
• 人によって具体的なイメージが違う
  • Grid Computing をイメージする人もいる
  • ブラウザ上で動く [Ajax アプリ　＋　Web上のデータストレージ] をイメージする人もいる。Gmail や Google Apps。

SaaS(Software as a Service) †

• インターネットの向こう側に、処理してくれる何かがある
• 利用した分だけ課金する
• Cloud ⊃ Saas。Cloud は無料であってもよい
• 人によって具体的なイメージが違う
  • Grid Computing をイメージする人もいる
  • Web Service (SOAP-RPC / REST)をイメージする人もいる
    • 郵便番号からの住所検索などの単純な物
    • プロジェクト・マネジメント・ツールなどの複雑な物
  • マルチ・テナントのWebサイトをイメージする人もいる
    • データ・センター上の一つのWebサイト上で複数の顧客の業務が動く
    • 単に顧客毎に見栄えを変えられるだけの物
    • BPML（Business Process Modeling Language）などで、ワークフローを顧客にあわせて変えられる物

Grid †

• たくさんのパソコンを集めてきて、大規模なストレージや、スーパーコンピュータ並みの演算処理能力を実現する
• Cloud ⊃ Grid。Cloud の場合、「処理をしてくれる何か」が一台であってもよい
• 具体的なイメージははっきりしている
  • 安価な超並列コンピュータ
  • Oracle 10g の g は、grid だといわれてもピンとこない。大規模ストレージも確かに Grid で合ってはいるんだけど・・・

Web2.0 †

Web1.0 †

• 「Web2.0」がキャッチフレーズとして人口に膾炙しはじめたころ、「Web2.0」 以前の Webサイトを示すための語として作られた。
• サイト運営者がコンテンツを作る
• 利用者は見るだけ

Web2.0 †

• 21世紀に入ってまもなく、Webサイトの設計思想が、それまでとは変わってきたことを示すために作られた言葉。
• 利用者がコラボレーションしながらコンテンツを作っていく
• サイト運営者は、そういうことができる仕組みを作り維持管理するのが役目。

SOA †

コンポーネント指向 †

• ソフトウェアの設計思想
• 汎用的な機能をあらかじめコンポーネントとしてまとめておき、アプリケーションを作る時には本当に個別に必要なところだけを作ろう

SOA(Service Oriented Architecture) †

• コンポーネント指向を発展させたもの
• 既存の Web Service を組み合わせて新しい Web Service を作ろう
• 既存の Web Service を動かしたまま、新しい Web Service を作ることができる。

Web Service †

SOAP-RPC(Simple Object Access Protocol - Remote Procdedure Call) †

• HTTP を拡張して作られた処理要求手順。
• サービスを実行するコンピュータが一台の場合には、URL 決め打ちでアクセスする。
• より複雑なシステムの場合には、クライアントは、UDDI (Universal Description, Discovery and Integration) サーバの URL のみを知っていて、サービスを実行するサーバの URL は、UDDIに問い合わせる形態を取る。
  • 賢い UDDI を使うと、システムの拡張に柔軟に対応できるほか、サービスのリリース管理(稼働中のバージョンアップ)や負荷分散なども実現できる。

REST(Representational State Transfer) †

• SOAP のような複雑な手順ではなく、通常の HTTP GET や HTTP POST を使って処理要求を行う設計思想
• 実装方法
  • Amazon のように、URL パラメータを使って処理要求を行い、結果は HTTP RESPONSE に XML文書として返される物
  • Javascript の XMLHttpRequest? を使う物。(行きも返りもXML)
  • multipart/form-data を使って、複数の「ファイル　(処理指示書、処理データ)　」を送るもの (私がこの前設計した、クラサバアプリはこの形式)

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