長安に男児有り 二十にして心已に朽ちたり 楞枷、案前にうずたかく 楚辞、肘後にかかるる 人生窮拙に有り 日暮聊(いささ)か酒を飲む 祗(ただ)今道已(すで)に塞がり 何ぞ必ずしも白首を須 (ま)たん
長安に男児有り 二十にして心已に朽ちたり 死に憧れて 楞枷経を座右の書とし 楚辞を愛読書とする 人生どうにもならなくて、 夕方から酒をのむ 頭の真っ白な年寄りばかりが 未来がないわけぢゃない *楞枷経…仏陀晩年の述懐 *楚辞…楚の王族である屈原の詩集。国難に際して無能な閣僚に権力を奪われ 指をくわえて楚が秦に滅ぼされるのを見るに忍びなく汨羅に身を投げ自殺。
藤原冬嗣----+---藤原良房 | +---順子 | +------道康親王(55文徳天皇)---56清和天皇 | +---(51平城) +--54仁明天皇 | | (50桓武)---+---52嵯峨上皇--+--正子内親王 | | | +------恒貞親王(皇太子) | | +--------------53淳和上皇
色は匂へど 散りぬるを | いろはにほへと ちりぬるを |
我が世誰そ 常ならむ | わかよたれそ つねならむ |
有為の奥山 今日越えて | うゐのおくやま けふこえて |
浅き夢見じ 酔ひもせず | あさきゆめみし ゑひもせす |
いろはにほへ[と] ちりぬるをわ[か] よたれそつね[な] らむうゐのお[く] やまけふこえ[て] あさきゆめみ[し] ゑひもせ[す] =とかなくてしす (咎無くて死す)
雨降れば 井堰を越ゆる | あめふれは ゐせきをこゆる |
水分けて 安く諸人 | みつわけて やすくもろひと |
下り立ち植ゑし 群苗 | おりたちうゑし むらなへ |
その稲よ 真穂に栄えぬ | そのいねよ まほにさかえぬ |