Random Memorandum 2018Q4

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2019-03-10 入門 Kubernetes、Kelsey Hightower、Brendan Burns、Joe Beda、松浦隼人(訳)、O'Reilly、2018 †

• いわゆる O'Reilly の "入門書"。Paper(学術論文) ではないというだけで、前提知識なしに読めるわけではない。わかっている人向けのテキスト
• ガッツリ解説
  • kubectl
  • pod
  • volume
  • label
  • dns
  • replica set
  • daemon set
  • job
  • secret
  • config map
  • deployment

2019-03-10 Docker/Kubernetes実践コンテナ入門、山田明憲、技術評論社、2018 †

• Docker関連を最初から通しての本当の入門書

1. Docker
2. Docker-compose
3. Docker-swarm
4. Kubernetes
   • Pod
   • Volume
   • Node
   • Ingress
5. ログ → コンテナは stdout にログを出して fluentd で拾え
6. 軽量コンテナに関する議論 → alpile linux 使うとコンテナの大きさが劇的に小さくなる。でも教条主義に陥らずに、用途によっては Ubuntu / CentOS 使ってもいいよ

• Kubernetes は、読み物レベル。pod.yml の書き方とかも乗ってない。でも、これ読んでようやく Kubernetes わかった。

2019-03-05 [TED] Why the "wrong side of the tracks" is usually the east side of cities | Stephen DeBerry? †

• Palo Alto は、全米でも有数の富裕な地域。でも East Palo Alto には貧困層が暮らしている
• 世界中どこでも都市の東側には貧しい人が暮らしている地域がある
• これは、地球が西から東に自転しているため → 風が西から東に吹く → ばい煙が街の東側に吹き込む
• ところでみんな、街の東側というと寂れて治安が悪い貧民街が広がっているという偏見を持ってないですか？
• でも、実のところは因果関係が逆。貧乏人が東側に集まって街が廃れたのではなく、もともと住みにくい地域に社会的弱者が住まわされているのが現状
• 実際のところ、行政自らがそういう偏見を持っていた事がある。街の東側の住民に(多重債務にならないように善意で)銀行ローンを組ませない政策を行っていた都市すらある。貧しい人がローンを組めなかったら、家も買えないし子供に教育も受けさせられない、そもそも貧困から抜け出せない
• そろそろそういうコトは止めて、「すべての人のために」という原則をもとに都市整備を進めよう
• まずは、East Palo Alto からはじめよう。全米有数の富裕な地域の中心地、資本も技術も人材も揃っている

2019-03-02 哭聲(곡성)、2016 †

• これは、すごい映画
• こんな分かりにくい (見る側で考えなければいけない) 映画が大ヒットしてるなんて、韓国映画の水準は見る方も含めて相当高いんだろうな
• 主人公は田舎の警察の警察官 (クァク・ドウォン = 日本で言うところの"六角精児")。
• 駐在している村では、普通の村人が家族を惨殺して放心状態で発見される事件が相次ぐ
• やがて、娘の言動がおかしくなり、おかしくなった村人に共通する湿疹が現れ始め、六角精児はどんなことをしてでも娘を救おうとし始める
• 関係するのは3人
  • 謎の日本人(國村隼:こっちはホントの國村隼)
  • インチキ祈祷師
  • 毎回被害者の着ていた服を着て主人公の前に現れる謎の女
• 物語の最後まで"正解"は明かされない
• どのストーリをとったとしても、はまらないピースが出てくる
  • 謎の女が悪霊で、謎の日本人はそれを退治しに来た祈祷師という説が一番ハマるかな。これはインチキ祈祷師が話したストーリー
  • 最後の場面で、インチキ祈祷師がフィルムカメラで、その直前に起きた最後の惨劇の場面の写真を撮っていた
  • 謎の日本人が、たくさんの被害者の写真を持っていたのも、"祈祷師"というのはそうやって悪霊のプロファイルをするものだと言うことで納得できる
  • ただ、この説だと矛盾する場面が多々ある
• まぁ、全部「健康食品」に混入した毒キノコの影響で、主人公が錯乱していた結果だと言うことも成り立つけど

2019-02-25 ゐゑもんだい †

• 歴史的仮名遣いのゐとゑのどっちがどっちだったか問題

  wa wi wu we wo
  わ ゐ う ゑ を
  ワ ヰ ウ ヱ ヲ

  • ゐヰ wi
  • ゑヱ we
• いろは歌

  色は匂へと いろはにほへと
  散りぬるを ちりぬるを
  我か世誰そ わかよたれそ
  常ならむ   つねならむ
  有為の奥山 うゐのおくやま  u wi no o ku ya ma
  今日越えて けふこえて      
  浅き夢みし あさきゆめみし  
  酔ひもせす ゑひもせす      we hi mo se su

• 古代には、酔うを we u (うぇ う) といっていたらしい
• 歴史的仮名遣いとして明治まで残る
  • 江戸時代でも、酔うは、書き言葉では「ゑう」とあらわすけど、発音は今と同じ「よう」だったみたい
  • 現代でもわずかにそういう使い分けがある。鳶 : 書き言葉 「とび」/ 話し言葉「とんび」
• 万葉仮名では、や行も使い分けていたみたい

  ya yi yu ye yo
  や い ゆ え よ

  → カナが整備される平安時代には既に yi=i ye=e の使い分けはなくなっていたので、対応するカナがない → 明治初期にカナが割り当てられたけどすぐに廃れた。一応 Unicode の変態かなに収録されているけど、対応しているフォントセットはほぼない

2019-02-24 新井薬師にお参りに行く †

• 西新井のドイトに春野菜の苗を買いに行く。時期が早かったらしく、まだ売り場に出ていなかった。
  • ほしかったのは、リーフレタスみたいに長い期間"食べられる"野菜。所詮ベランダ菜園なんで、長い間育てて収穫してもいくらも取れない。それよりは毎日少しずつ食べられる葉物野菜のほうが嬉しい
  • ワケギの球根はあったけど、ワケギが鬼のように生えてきてもあんまり嬉しくないしなー
• 少し足を伸ばして、新井薬師にお参りに行く
  • 草だんごが目当て
  • おみくじ 吉。新井薬師のおみくじには小さな七福神が入っている。今回引いたのは「おかめ」
• 東武線で大手町までお昼寝

2019-02-24 TP-Link T3U, TP-link, 2018 †

• 802.11ac (5Gz) の USB Wifi ドングル
  • USB3.0
  • 最大800Mbps
• 機械学習用のマシン用に購入したけど ... 新しすぎて Linux で動かねぇや
• いまは、おもちゃ箱にあった 802.11n (2.4GHz) でひとまず使えているからいいや
  • USB2.0
  • 実測 60Mbps
• まぁ、こいつもしばらくおもちゃ箱で寝かしておけば Linux で使えるようになるでしょう
  • Wifi チップは Realtek 8822BU みたい

2019-02-24 [TED] The wars that inspired Game of Thrones - Alex Gendler †

• Game of Thrones のもととなった薔薇戦争 (The wars of the roses) 概略

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• 1377 Edward III がなくなり、嫡孫 Richard II が即位
• Richard II のおじさんたちが Lancaster 家(赤バラ) と York 家(白バラ) の祖先で今後一世紀血で血を洗う抗争を繰り広げることになる
• [赤] 1399 Lancaster 家が Richard II を退位させて王冠を手に入れる → Henry V
• [赤] 1422 Henry V 戦陣に没する。まだ幼児の Henry VI が後を継ぐ
• [白] 護国卿 Richard of York は、Henry VI が成長すると追放される。反乱を起こすも失敗して首を斬られる
• [白] Richard of York の子 Edward IV が巻き返して、Henry VI から王冠を奪う
• [白] Edward IV は、1483 まで平和にイングランドを治めて没する。Edward IV の弟 Richard III が、Edward IV の二人の子は非嫡出子であることを理由に王冠を奪う。Edward IV の二人の男の子は以後歴史の表舞台から消える
• [赤] York 家が分裂しているのを見た、Henry Tuder が 1485 フランスより侵攻。Richard III を破る
• [赤+白] Henry Tuder が、Edward IV の娘 Elizabeth of York と結婚して両家は統合。バラ戦争終結
  

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• 我々は、歴史というと、はっきり方の付いた事件なり紛争が積み重なってできているように思っている
• でも、実際はもっと不安定。勝利はすぐに失われるし、連合も当てにならない
• 歴史とはそういうもんです

2019-02-17 [TED] Dark matter: The matter we can't see - James Gillies †

• 古代のギリシャ人は、四つの元素(火・空気・水・土)からすべての物質ができていると考えていた
• 四元素論は、なんでも説明できるが、検証したり再現したりできない
• そこで、レウキッポス(BC5C) は、すべての物質は原子からできていると唱えた、この考えは 19C 初期に再発見されて近代科学の基礎となった
• でも、20C に入って天文学の発展によって、原子論では説明できない現象が観測されるようになった
• 20Cのはじめに、観測できる物質では、銀河の運動を説明するには質量が小さすぎることがわかった → 足りない物質を「暗黒物質 (dark matter)」と呼ぶことにした (dark は「分からない」「見えない」と言う意味)
• 20Cの終わりに、宇宙背景放射と遠くの銀河を精密観測できるようになったが、宇宙の膨張が従来の宇宙論では説明できないことがわかった → 足りないエネルギーを dark energy と呼ぶことにした
  • 宇宙背景放 : 宇宙誕生直後の状態を推測できる
  • 遠くの銀河 : 宇宙誕生からほんのしばらくたった時の状態を推測できる
• 今考えられている宇宙の構成
  • 原子等の通常の物質が5%、
  • 暗黒物質(ダークマター)が27%
  • ダークエネルギーが68%
  • → ダークなんとかという確たる物があるわけではなく、要は宇宙を構成する 95% がよくわかってないということをかっこよく言っているだけ
• 有望な理論ある
  • 超対称性理論 (Supersymmetry SUSE) で、ダークマターを構成する物質を説明できるかも → 成功すれば宇宙の 1/3 がわかる
  • ダークエナジーはもうちょっと複雑だけど、超ひも理論が有望。古代ギリシャの考えに似てる、物質の違いは極小の宇宙ひもの周波数の違いと言う考え方
• 人間は、宇宙のことを全然わかっていないと悲観する必要はない
  • ちょうど、人間が宇宙の謎を解明しつつある、エキサイティングな時代に生きているのは幸せなこと
  • それに、我々の知る限り、我々は宇宙の謎を解明しつつある唯一の知的生命体

2019-02-10 [TED] Inside OKCupid: The math of online dating - Christian Rudder †

• 全米最大の出会いサイト OKCupid で使われているアルゴリズム
• アルゴリズム : Step by step で問題を解く方法を記述してもの
• OKCupid の質問 (たとえば、「あなたはきれい好きですか」「ホラー映画が好きですか」...)
  • X:質問自体の答え
  • Y:相手にどう答えてほしいか
  • Z:その質問がどれくらい重要か
• 質問のマッチング度
  • Aさんが相手に期待するポイント Ay + Az
  • Bさんの質問に対するポイント Bx + Bz
  • AさんからみたBさんのマッチングポイント q = (Bx + Bz) ÷ (Ay + Az)
  • これは、その質問に関してどれだけ B さんが A さんを満足させられるか
• 総合的なマッチング度は、各質問のマッチング度の幾何平均を計算する
  • \(\sqrt[n]{q_{1}^n + q_{2}^n + \dots + q_{n}^n}\)
  • 幾何平均は、異なる評価基準を混ぜて評価するときに便利
  • 単純平均だと無関係な要素によって、マッチングの判別に優位な要素が埋もれてしまう
• 最後にマッチング度同士を比較する
  • Aさん→Bさん:0% vs Bさん→Aさん:100% は悪い組み合わせ
  • Cさん→Dさん:50% vs Dさん→Cさん:50% の方が良い組み合わせ
• 大規模なマッチングサイトのマッチングも単純な、掛け算、足し算、幾何平均を適切な手順で実行しているだけ
• これからの世の中、アイデアをマイクロプロセッサにわかるアルゴリズムに書き下せる能力は超重要

2019-02-02 元気回復 †

• 日比谷の "いきなりステーキ" で、リブロース 300g をぺろりと平らげる。ソースはつかわず塩と胡椒のみ。赤身肉を大きく切り取って頬張ると、凍っていた血肉に生気が戻ってくるような気がする。調味料程度に残してもらったら牛脂も旨い。
• 日比谷図書館で、多聴多読マガジン2月号の残りをやっつけて、何も考えなくていいスペース・オペラを楽しむ
• 気に病むことがあったら、肉をたらふく食べて昼寝をすれば、少しは余裕を持って考えることができる
• 現状から逃れたいという逃げの一手を探していたのが、もう一手先を見据えた攻めの一手を探せるようになるかも知れない。
  • すくなくとも、この逃げの一手を打ったらこういうひどいことになる、あの逃げの一手を打っても・・・という袋小路のパニックから、
  • 別に大したことは起きなくね？命まで取られるわけじゃないし、仮に取られるとしてもそこまで惜しい人生じゃなかろう。そういう余裕が出てくる
  • そうなれば、選択肢をもう一度見返して最善手を考えようという気力も湧いてこようということになる

2019-02-02 多聴多読マガジン 2019年2月号 †

2019-02-02 星系出雲の兵站３、ハヤカワ文庫JA、林 譲治、2019 †

2019-01-29 [TED] Why is there a "b" in the "doubt" | Gina Coock †

• なんで、英語の "doubt" には、発音しない "b" がいるのか？
• 最初に、なんで "b" を発音しないのか？
• "dout"は、一般的な感情を表す言葉で、古代に ラテン語 → フランス語 → 古英語 というように伝播した。ラテン語からフランス語に伝播するときに "b" が抜けたので、フランス語をまねた古英語にも "b" がない
  • ラテン語 DUBITARE
  • フランス語 DOUTE
  • 古英語 DOUT
• じゃあ、なんで "b" が復活したの?
  • 時代が下って、イングランドにもラテン語が読める知識人層が生まれると、ラテン語っぽく書くのがかっこいいということになって "b" が復活した
• なんで一時の流行りじゃなくて、今も残っているの?
  • 中世にラテン語から直接英語に移入された、より抽象的な言葉との関連を明らかにするため
  • INDUBITABLY
  • DUBIOUS
• 英語は、語感とスペルに気を使って作られている
  • というわけで、DOUBT は、DOUBLE と語感が近いことがわかる。昔のイングランド人にとって TWO には疑わしいことの語感があったみたいで、そういうわけで TWO の別名が DOUBLT になった。今でも double-minded、 two-minded みたいな使い方をする

2019-01-23 [TED] Is the world getting better or worse? A look at the numbers | Steven Pinker †

• 多くの人が、昔はよかったと考えている
• でもそれは、思い出が美化されただけ。実は、人類は史上最高の繁栄の時代を迎えている
• 30年前に比べて、統計上次のものが確実に減っている
  • 殺人率・貧困率・環境汚染・戦争・犯罪・核兵器・テロの件数
• 200年前に比べたら
  • 幼児死亡率 1/100
  • 絶対貧困率 1/10、
  • 歴史上の大部分で、平和は大戦の間の休養期間。でも、大国同士の戦争は米中の朝鮮戦争を最後に起きていない。
  • 民主主義国の数はどんどん増えている。合衆国・東欧・ロシア・トルコでの後退が印象深いけど
  • 犯罪件数は、西欧では16C末の中央集権国家の成立で劇的に下がったし、US・メキシコでは同様のことが 20C初期に起きた
  • 自動車事故や、労働事故は20C初頭に比べて劇的に減った
  • 天災の被害も減った。神の怒りがおさまった・・・わけではなくて、インフラの整備の結果
  • 識字率もほぼ100%になったし、労働時間も減った、有史以来人類を悩ましてきた飢餓も克服
• 人類は確実に進歩している
• では、なぜ進歩が感じられないか
  • 知識人は進歩が嫌い
    • 悲観主義を唱えるほうが楽。当たっても外れても賢く見える
    • 楽観主義を唱えるのは辛い。当たらなければバカにされる
  • ニュースは、起きた（悪いこと）ことを伝えるから
    • 40年間平和な国に特派員を派遣して生中継はしない
• 進歩は、自然に起きたわけではない → 人々の不断の努力によって進歩は起きる
• 努力の原動力は？ → 希望
  • もし、現在の制度に人々が希望を感じられなくなったら、人々は現在の制度を単に破壊するだろう。現在の秩序を破壊した後の、新しい秩序が機能しなくても今よりもよいのだから。(新しい機能しない秩序 0点 > 今の秩序 -100点)
• 希望を持つためには?
  • 理性的に考える
  • 大仰に言えば 啓蒙主義(Enlightment) ということ
  • 少なくとも データに基づいて話をしよう
• あと、完璧を求めないこと
  • むしろ完璧な世界を求めるのは危険なこと
• 進歩を通じて完璧な世界にはたどり着けないけど、今よりちょっと良い世の中にする進歩は無限に続けることはできる
• これは、我々人類が勝ち得たみんなで共有できる数少ない真実

2019-01-20 セミオーシス、スー バーク、ハヤカワ文庫SF、2018 †

• 荒廃した地球を捨て、平和な第二の地球を作ろうと惑星"パックス"に移住した小集団の物語
• この集団は、自由・平等を掲げ、人間以外の知性体を包摂できる、崇高な「パックス憲法」を地球で準備してから出発した
• 彼らが、世代を重ねるにつれて、惑星「パックス」に順応していく様子を７世代に渡る物語を通じて明らかにする
• この惑星では、植物が進化して、人間とは別の知性を持っている。植物は、果実の栄養価を調整したり、直接フェロモンを分泌することで、動物を家畜化している。別の見方では動物と共生している。(動物は土地を耕したり、敵対的な植物を刈り取り、果実を得る)
  • これは地球でも起きたこと
  • 5000年前に起きたこと。狩猟採集では食料が不足する → 穀物の栽培 → 収穫が増えた分人口が増えて飢餓がより深刻に → でも狩猟採集には戻れない。我々人間は、小麦やコメに家畜化されている
• 単に Sim City や Civilization の小説版として読むのもおもしろいが、人間の集団が厳しい状態に陥ったときにどう自分たちのよって立つ行動原理を守るのか、あるいはそれに目をつぶるのか、目をつぶるとしたら平時に戻ったときにどう折り合いをつけるのか、そういったこともテーマになっていると思う

---

• 表題のセミオーシスは、言語の認知に関する専門用語
• 言語過程(セミオーシス）

  	直接	動的
  記号(sign)
  対象(object)	記号として表されるモノ	記号の持つ概念
  解釈(interpretation)	対象を指し示すコト	記号から呼び起こされる感情

  • 記号は、記号自体では存在できず、記号・対象・解釈 のセットでしか存在し得ないと言う考え
  • 記号は、モノから離れた抽象的な概念になりうるし、単なる線の集まりが特別な感情を呼び起こすこともありうる

2019-01-12/13 疲れたので二日間寝る †

2019-01-02 三島屋変調百物語 あやかし草紙 伍之続、宮部みゆき、KADOKAWA、2018 †

• 一級のエンターテインメント作品
• 江戸は神田の袋物屋:三島屋で行われた百物語
• 聞き役の「おちか」は、主人の姪で本家筋にあたる川崎宿の宿屋の娘。当地で心に傷を負い、その事件から逃げるように江戸で暮らしている
• 当初は「おちか」に人生色々であることをわからせるために始まった百物語だが、「おちか」が成長し人の世の闇を受け入れられるだけの度量がついてくると、次第に百物語は話をする側が重荷を下ろす場となっていく
• 第一部完
  • 開けずの間 : 近頃流行りの「丼飯」屋の亭主の話。この亭主、女房が願掛けの塩断ちをしたいと言い出したところ、常軌を逸した暴れ方をして家主に取り押さえられた。日頃温厚な亭主が、あのような暴れ方をするのには余程の訳があるだろうということで、三島屋の百物語を紹介される。
  • だんまり姫 : 駿河からやってきたしわがれ声の老婆の話。聞けば、昔とある大名家の声を失った姫様に仕えていたという。姫が声を失った訳と、娘だった時分の老婆の冒険譚
  • 面の家 : 秘密を抱え「おちか」に助けを求めに来た少女の話。少女は手癖の悪さ故に、ある屋敷に高い報酬で雇われ、そして決して口外してはならぬ事件に巻き込まれたという
  • あやかし草紙 : 懇意にしている貸本屋の若旦那が語った話。十年以上前、懇意の浪人から、ある大店の貸本屋から 100 両の報酬である本の写本を頼まれたのだが請けても良いものかと相談されたらしい。写本の条件は、けっして本の中身を読まぬこと、正確には読んでもよいが、読むと当の浪人の将来に障りがあるということらしい。
  • 金目の猫 : 前話で懇意になった「おちか」と貸本屋の若旦那は、ついに結婚することになる。そこで、他の店に修行に行っている従兄たちが、ひさびさに三島屋に戻ってきて、晩酌がてらに語った話。若旦那(長男) 10歳、小旦那(次男) 8歳のとき、小旦那は可愛い金目の子猫を拾ってくる。家業が袋物屋である関係で店では飼えないので、近くの寺子屋友達の店で飼ってもらうことにする。小旦那に大変懐いていたが、ある日突然行方がわからなくなった。小旦那自身はその事を忘れていたが、若旦那は猫がいなくなったのは自分のせいだと言い出す。
• 「おちか」が貸本屋に嫁に行き、百物語 (の聞き手) は小旦那 "富次郎" に引き継がれるらしい

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• そういえば、第一巻がどこを探してもない。２〜５巻は本棚にあるのだけど。これはこれで百物語の怪異かな
• 第一巻は読売新聞の連載をまとめたもの。第一巻に相当する分は毎朝、新聞で楽しみに読んだ。そういうわけでわざわざ書籍を買わなかったのかも知れぬ

2019-01-02 獺祭 天翔ける日の本の酒、勝谷誠彦、西日本出版社、2014 †

• 山口県の地場の小さい酒造メーカー "旭酒造" の 30 年の歩み
• 今から振り返れば日本酒業界はいいタイミングが重なった
  • ちょうど杜氏の成り手が途絶えつつ合ったタイミングで、蔵元の跡取りが農業大学の醸造科を卒業して戻ってきた
  • いままでは、蔵元はオーナー、杜氏が現場監督。これからは、オーナー自ら酒造りをやらなければ立ち行かなくなった
  • まず起きたのは計量化革命。勘と経験の酒造りでは「今年は長雨だったから」で失敗を深く追求せずに済ませていたけど、量や温度、時間をキチンと計って 酒造りをしていると、何が悪かったかを分析して改善できる
• そうやって、品質を上げ、価格を下げることで、底を打った日本酒業界は次の段階へ
  • 計量化→自動化 を一周りして、再び 職人による手作りへ。誰がやっても同じものは機械にやらせる、その上で人間がやらなければならないところに人間を重点的に配置してすばやく熟練工に育てる
  • 安売りしない。大量生産した酒を問屋を通して全国津々浦々に流通させるのではなく、とんがったところのある少量生産の酒を直接酒屋に届ける、消費者に届ける
  • ブランド化、海外展開へ
• 日本酒業界は、存亡の危機まで行ったために、旧弊をうちやぶって、製造業として当たり前のしくみを導入することができて、次の展開を迎えられた
• これ、日本の産業界の希望であり、逆に毎年右下がりでもなんとかなってしまう大所帯に対する呪いでもある

2019-01-02 [初夢] 人の行く 裏に道あり 花の山 いずれを行くも 散らぬ間に行け、千利休 †

• 最初の場面は、地下鉄のホームへ降りる階段
• ちょうど、列車が発車しようとしているところだった
• ピカピカの銀色の車体の中には、人が折り重なり、屋根にも扉にも鈴なりに人がしがみついている
• ああいうのは御免こうむりたいと思っていると、次の場面では逆方向に行く列車をホームで待っていた
• しばらくすると誰も乗っていない列車がやってくる。こいつはいいやと思ったところで目が覚める

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